あれ?機嫌直ったの?そう思っちゃうぐらい間延びしたいつも通りの音を出すバリトン。
言いながら取られた左手は道留君の首に回されて、まだあたしの頬っぺたにくっ付いたままの右手も取られ、首に回される。
もとから近かった距離が、さらに近くなる。
それにかぁっと赤くなったあたしを道留君は満足そうに目を細めて見て、笑って。エスパー疑惑の真相を話始めた。
「三木のこと考えてるって分かったのは、可鈴が考える男が三木しか思いつかなかったから。壱翔とかあり得ないでしょ?ていうか絶対三木のことだって確信してたの。」
「で、エスパーじゃないって言ったのは、可鈴が口に出して"エスパー!?"とか言ってたから。ただそれだけ。」
「分かった?」
ニヤリ。意地悪く口角を上げて首を傾げた道留君が色気たっぷり妖艶でかっこいいのと。自分の失態が恥ずかしすぎてかぁあああ。
声に出しちゃってたんだぁ…。
エスパーだなんて、とんだ勘違い。うん、そうだよね。エスパーとかあり得ないよね。ていうかやっぱり、
『(ここでも失敗しちゃうのですね…。)』
はぁーっ。タメ息しか出てこないよほんとにどうしよう。ちょっといい加減にしようかあたしって感じだよ。


