そして無事発表会は終わり、杉浦くんの車で宿へ移動。
「あ~、めっさ疲れた!」
助手席に乗る小玉さんは、足を投げ出しかなりお疲れの様子。
「オレも疲れましたぁ」
「杉浦、何もしてへんやん!レポート書くだけやろ~。オレがどんだけ一人で頑張ったか…」
小玉さんと杉浦くんは、疲れたっていう割には、やたらハイテンション。
「よく言いますよ~。誰の運転だと思ってんスか?しかもレポートなんか、何書いたらいいかわかんねー」
「オレの仕事、ホメとけホメとけ。下手な事書くんやったら、未来の上司褒めといた方が、おまえも早よ出世するでぇ?」
「嫌だっつの。小玉さんが上司んなったら、全部オレに仕事まわってくるじゃんかよー」
杉浦くんは目を細め、隣の小玉さんをチラリと見ている。
運転席の後ろに座ってるから、バックミラー越しに杉浦くんの視線が私の目に入ってくるんだよね。
前を見ていると自然とミラーに視線がいってしまい、たまに目が合うんだけど・・・
杉浦くんは何の突っ込みもなく、そのまま視線を逸らしてしまう。