不知火はたくさん教えてくれた。 自分たちの使い方。 それぞれの特性。 性格。 使える回数。 だから私もたくさん教えたの。 家族のこと。 学校のこと。 今までのこと。 幸せだったこと。 でもそれが壊れたこと。 今はすべてが恨めしすぎて 仕方がないこと。 全部全部。 包み隠さず。 だって、私たちは 既に固い信頼で結ばれているから。 少なくとも私はそう信じていた。