別に、彼に恋している事以外は、話せる。 学校での出来事とか、いろいろ。 話したくない訳じゃ、ない。 ただこの想いの事は、話せない。 『別に、話すことでもないし』 だからまた こんな事を言ってしまうんだ。 「そうですか」 一度 彼は瞳を伏せて、 「花瓶を、取りに行ってきます」 そのまま部屋を出て行った。