『半月』 狂った女の哄笑に見えた 夕闇に真っ赤な半月 少しだけ非現実を夢見る 大地を踏み外さない程度に 都合の良い願いがもたらす 都合の悪い事態 笑う半月 現実こそが狂気なんだと 退屈を喪ってから僕は気づく 大地すら幻想なんだと 崩れ落ちる場所はもうない