初めて、人前で泣いた。
…人前ってのはちょっと違うかもしれないけど…。



初めて、人に弱みを見せた。
『自分』を、曝け出した。





颯は…
いつのまにか、私の中で、とても大きな存在になっていたんだ…。






「碧衣…?」




私が少し落ち着いたころ、受話器越しに颯の声が聞こえた。



「うん…?」


「明日…会える?」




「…うん。…会いたい。」



「そっか。じゃあ…、明日の4時に、マクドで待ってるから。」



「うん。…なんか、ごめんね…」






そう会話して私は電話を切った。







ぎゅっと、ケータイをにぎりしめる。