だけど… この寂しさをどこにもっていっていいのか分からなかった。 辛い 苦しい 寂しい 言葉にすれば、負けのような気がして、誰にも本音なんて話せなかった。 だから、強がった。 「大丈夫だよ」 「大したことないよ」 弱みを人に見せることは、負けだと思っていた。 だけど、 つらかった。 寂しかった。 そんな本音に気付いてくれたのは、颯が初めての人だった───…