無駄に大きなソファとテレビ。


私はあまりテレビを見ない。
スイッチを押しても、雑音にしか聞こえない。



だから、好きじゃない。





冷蔵庫をあけて、なにがあるか確認する。
この材料なら、オムライスでも作ろうか。
ひとりメニューを考えてから、冷蔵庫を閉じた。





電気も付けられていないリビングを見渡すと、急に、また寂しさに襲われた。




ポロポロと訳もなく涙が頬を伝ってゆく。
ぐっと唇を噛み締めて、私は床にぺたんと座り込んだ。




…こうなると、どうにもならないことは分かってる。



じっと、こらえるしかない。





油断してた。
颯に会ってから、こういうことがめっきり減った。
だから、油断してた…







どうして…
こんなに寂しくなるんだろう…?