颯と出会ってから、私は電車に乗るのが楽しみになっていた。 なんでだろう。 颯といると、苦労や疲れを共有できる気がしたからかな。 ただ、颯の姿を見るだけで、疲れが半減した。 「お疲れ様。」 その言葉を交わすだけで、幸せな気分になれたんだ──…