「わかりました…」 心が、からっぽだった。 何も考えられなかった。 ただ… 俺は、釉梨の邪魔になってる。 釉梨を苦しめてるんだ。 それだけは、理解できた。 「…ありがとう。ごめんなさい、今まで釉梨を大事にしてくれていたのに…。」 釉梨のお母さんは、痛々しい笑顔を俺に向ける。 「実はね…、釉梨、もうすぐアメリカで心臓移植を受けるの…。」 もうほとんど、何も聞こえなくなっていた。