釉梨と雑談していると、ガラッと病室のドアが開く音がした。
「あら、颯くん。来てくれてたのね。」
釉梨のお母さんが、ピンク色の花を持って病室に入ってきた。
「こんにちは。すいません、お邪魔してます。」
俺がそう言うと、釉梨のお母さんが笑顔を返してくれる。
「まったく、釉梨ったらね、私達より颯くんが来てる時の方が嬉しそうなのよ?」
少し不服そうに、釉梨のお母さんが言う。
「ちょっとママ!変なこと颯に言わないでよ!」
釉梨は真っ赤になって釉梨のお母さんに言い返している。
その様子を見ていると、自然と笑みがこぼれた。
「もぅ、颯ったら…。」
恥ずかしそうに、釉梨は俺の顔を見る。
俺は、釉梨が好きだった。
多分、釉梨も俺のことを好きでいてくれた。
だけど…
それが、問題だった。

