某県のとある町では三件の殺人事件が発生していた。

 警察の調べによると、一人目の被害者は三十代の主婦であり、夕方買い物帰りに路地にて、鋭利な刃物で刺され死亡。

 二人目の被害者は四十代の会社員の男性で、深夜仕事帰り住宅街の公園で、弓矢で胸を貫かれ死亡。

 三人目の被害者は十代の学生で、夕方友達の家から帰宅途中、路地で後ろから太い紐状の物で、首を絞められ死亡。

 殺害された三人に対する怨恨の動機も見つからず、警察では通り魔的な犯行として捜査が進められている。

 そして三件共、被害者の顔にはゲーム「フェイクハント」の仮面が着けられており、殺害に使用された凶器も、ゲームに擬えた物だということが分っている。

 いづれも被害者が殺害された後仮面が着けられており、唯一犯人の遺留品なのだが全国どこにでも発売されている代物であるため、未だに犯人が特定できず捕まっていない。

 そして、四人目の被害者が殺害されることになる……。