僕はそんなお母さんを見ているのがつらくなって、自分ね部屋へ上がりました。

「何も変わってないや……」

事故に遭った日のそのままの姿で、僕の部屋は僕を迎えてくれました。

出しっぱなしにしてしまった漫画の本。

本当だったら来週の月曜に提出するはずだった数学の宿題。

小学生の頃から使っていた、迷彩柄のお気に入りの筆箱。

何もかもがそのままの姿です。

「やっ。初めましてなのかな?僕。」