あたしの目には陽しか映らない。


あたしの唇に陽の唇の感触。

陽はそっと唇を離すと


「はる…大好きだよ。」

そう呟いた。


もう…!!
あたし…ますます陽がそばにいてくれなくちゃダメな人間になってる…

だってこうやって陽のペースになってることが嫌じゃない…
ストレートに気持ちを伝えてくれることが…
すごく嬉しいんだもん。

だからあたしも…
陽にしか聞こえないようなすっごくちっちゃな声で


「あたしも大好き…。」


そう言った。


陽はあたしの左手を握る。


「帰ろっか。」

「うん。」



あたしの左手に陽。

あたしの右手には…

青空を飛んだ紙飛行機。



あたしの両手にあるもの…

それはこれからもずっと、あたしの大切な宝物…。




「陽っ!!」

「ん?」

「ずーっとずーっとそばにいてね。」

「うん。約束するよ。」

「うんっ!!絶対絶対約束だからねっ!!」



*END*