青空の紙ヒコーキ

「はるはさー俺にチョコくれないの?」

ちょっ…教室のど真ん中で何言ってんの!?

「え?陽…?」

「だって俺、はるの彼氏だよね?」


だーかーらー!!場所考えて!!お願い!!
一気にクラス中の視線が集まる。


「あたしがチョコとかありえないでしょー!?
陽も何考えてんのこんな教室のど真ん中でさ…」



言ってから後悔した。

陽の顔がいつもの優しさをまとっていない。

すごく…

悲しそうにあたしを見つめる。

そのグレーの瞳を見つめていられなくなって

あたしは逃げた。


* * *

「あーあ…はるはこれだから…。
陽くん…ちょっと悪いんだけどさ、追っかけてあげてくれない?」

「笹川さん?」

「あのね…意地っ張りだし照れ屋なのあの子。
ちゃんと言葉にしなきゃ伝えられないこともたくさんあるんだけど…。
それが素直に言えない子だから…
でも陽くんと二人っきりになったらさすがに言うと思うの。だから…」

「そっか…ありがとう。笹川さん。」

「いーえっ♪
ホント面倒くさい子でごめんね。
きっと場所はいつものところだと思うから。」

「うん。ありがとう。」









「ほーんと、世話の焼ける子なんだから。はるは。」