青空の紙ヒコーキ

もうみんな部活とかに行ってる時間だから、教室までの廊下にも誰もいなかった。


あたしと陽の手が離れる。


「あ、カーディガン、返すね。
ありがとう。」

「うん。どういたしまして。」


荷物を持って静かに教室を出た。


隣に並ぶ陽。

すっとあたしの手を優しく握る。



なんだかいつもと違う距離感にあたしの心臓はバクバクする。


陽と手をつないだことは初めてじゃない。

だけど…

前とは全然違う。



それは…

『好き』だから…なのかな…?




「あーっ!!なんで二人、こんなとこで手つないでるのっ!?」


うわっ…
ちょ…なんでこのタイミングで現れるのよ緋那…。


「はる、俺の彼女だから。」

「えっ!?嘘っ!?」