だが、近づくとあんぱんのようにきれいなつやっとした丸じゃなかった。

「なんだぁ……」

イヌタは一度帰ろうと思った。

だけど、なんだかその茶色の丸が動いたような気がして……

その物体は死にかけているカメだった。


   ~イヌタの家~

「ん……あ………」

「あぁっ!!起きた!!
良かったぁ!!」

とりあえず、カメを自分の家に連れてきて、1時間位経った。

水不足っぽかったから水をかけてあげた。

そしたらカメは無事生き返った。

本当に良かった……

「ここ……は………?」

カメが怯えた声で言った。

「僕の家だよ。
僕はイヌ族のイヌタ。君は?」

「ぼ…僕はカメ族のカメタ…です…
すぐ……帰りますんで………

ありがとうございました」