「優希ちゃん、今日も放課後行くの?」

「あぁ、隣の高校?
行くよー、負けたもん」


翌日、教室で私は友達の亜夢(アム)と話していた。
亜夢はペンを片手に、私はマニキュアを片手に。
あ、勿論足ね。
手だとすぐボロボロになるから。


「そっかぁ、いつも大変だね…
私がいた頃より酷くなってる気がするけど」

「うん、部長になってからは相手の顧問の先生とも仲良くなっちゃってさ。
いつでもおいで、なんて言われて」


亜夢は前のマネージャー。
仕事を聞きに行く内に仲良くなっていた。


「誰にでも好かれちゃうもんね、天音君って。
…それとさ、優希ちゃん。
男子達の視線が怖いんだけど…」

「んー?」


ふーっと足の爪に息を吹き掛け、顔を上げると男子達がサッと顔を逸らした。

私は今靴下を脱いで、椅子の上に片足だけ上げてマニキュアを塗っている。

ああ、そういうこと…

私はにやりと厭らしく笑い、足に妖しく手を滑らせ、少しスカートを捲って見せた。

すると顔を真っ赤にして顔を逸らす男子、喉を鳴らして食い入るように見てくる男子等反応はさまざま。

からかいがいがあるなぁ、とクスクス笑うと亜夢のあ、と言う声が聞こえ、



「見るなお前らあああああああ!
優希も、エロい事しない!」


と、違うクラスの唯登がドタドタと入ってきて、私を抱きしめた。
これはいつもの事で、いつも私が遊んでいる時に入ってきて男子を蹴散らす。

結局みんな歓迎ムードなのはやっぱり唯登の人柄だよね。





私の彼氏の普通、みんなの普通。



親友、亜夢ちゃんの名前は
*HINA*さんからいただきました!
主人公じゃなくて申し訳ないです;;