「はっ、あぁー!?
何それ、ホント意味わかんないー!」

「落ち着け愛華。
美波が困るだろ?」

「うっ…由空ぁー!」

「ぎゃぶっ!」


…お昼ご飯の時間です。
今日は二人と教室で食べています。
昨日の事を話すと愛華が発狂しながら抱き付いてきました。


「由空…!
あんた何でそんなのが良いわけ?
モテるんだからさぁ、顔目当てだったら他にも良いのが…」

「かっ、顔目当てなんかじゃないもん!」

私が愛華の言葉を遮ってガタッと立ち上がり、大きい声を出したら二人は目を見開いて固まった。

他に教室にいた人達にも注目されてしまい、私は恥ずかしさに顔を赤く染めながらストンと椅子に座った。


「ご、ゴメンなさい…。
でもね、悠斗くんはね?
雨に濡れてた子猫を助けてたの。
皆が見て見ぬ振りしてたのに、雷雨の中、雨に濡れながら子猫を連れて帰ってたの。
私が憧れじゃなくて本当に惚れちゃったのは、それが原因で…」

「嘘だぁあ!
想像できない!
何、その寒い王子様は!」

「むっ、ホントだし寒くないもん!」

「ま、とりあえず落ち着け二人とも。」

二人で威嚇し合っていると吹雪くんに止められた。
二人で吹雪くんの方を見たら吹雪くんはハァッとため息を吐いた。



「…あいつになんか不満があるんじゃねぇの?」

「………え?」

「ほら、美波って汚れを知らない純情乙女じゃん?
あいつ噂通りなら汚れまくってるし。
なんか合わねぇんじゃねぇの?」

「吹雪ッ!」

「あっ、わり!
あんま気にすんな美波!」

不、満…。
考えてもたくさん出過ぎて…





 彼氏の不満は…な、に―…?