今考えれば、【ポロリ】とお友達登録することは、恐怖のどん底に陥れる罠への入り口といっても過言ではないだろう。

 ――それは、私が【ポロリ】とお友達登録をして、しばらく経つ頃だったと思う。

 親しくなった人達と楽しくネット上で会話をした後、【ポロリ】のブログを見ると異変が生じていた。


「俺は嫌われたのか? 面白くない」


 そういえば、今日は【ポロリ】にコメントをしてないわ。まさかそれだけで嫌われたのか、なんて云ってる訳じゃないわよね。他に何か嫌なことでもあったんだわ。だけど妙に胸騒ぎがする。

 そう思った私は、すぐさま【ポロリ】にコメントした。


「何かありましたか? 今日は良いお天気でしたね。元気出して下さい」


 なるべく明るく言葉を選ぶ。


「こしあん子さんからコメントがなかったんで、嫌われたのかと思いましたよ」


 私の胸騒ぎはこれだったんだ。
 コメントがなかっただけで嫌われたと考えるなんて……けれどもその時の私はそれ以上深くは考えなかった。