それから、友人や彼が何を云っても、私はその場から動けずに立っていると、後ろから声がかかった。


「大丈夫か? あいつか?」


 私は声をかけてきた男の質問に無言で頷くと、男は友人達のところへ向かい、ずんぐりむっくりの広瀬シュンを見据えた。


「お前、いい加減にしろよ! 彼氏面してるんだってな! このストーカーが」


 私のれっきとした彼氏が大声で広瀬シュンを怒鳴った。

 友人達は、広瀬シュンが私の彼氏だと思い、騙されていたけれど、事情が分かった今、広瀬シュンを冷たい目で見ている。


「最低~」


 その言葉の大合唱だった。