「へえー、知樹、可愛いところあるんだ!」

その次の日曜日。

私は智道くんと会った。

一週遅れのホワイトデーという事で智道くんは私にパワーストーンのブレスレットを買ってくれた。

そこそこ高いのに、いいよって言って。

お守りにしようっと。

「泰樹にも彼女が出来たなんて…あっ…」

智道くんは私に目を向けて少し言いづらそうにする。

「知樹だけ…相手がいないんだね」

そう言われて気がついた。

チョコ52個貰う奴に彼女がいないなんて…

「知樹には言っちゃあダメだよ!
プライドが傷付く」

もちろん!

私は頷いた。

「モテるのにね〜」

思わずそう言うと

「告白すればすぐに付き合えると思うのにね〜」

智道くんも何を戸惑うのだろう?と知樹の事を不思議がっていた。