応えるまでに出来た間や、微弱なる表情の変化が肯定を表している。


「お前、蒼の仲間なんだな。……結構分かりやすいじゃねぇか」


挑発するような笑みを向ければ、ソイツは捻りあげていた俺の腕をギリッと更に締めあげる。


「いってぇ、な……」


「今の自分の立場を理解したらどうだ??」


つーか、なんなんだこいつの力……全然動けねぇんだけど……??

これは人間の気配のはずだ……まさか俺が人間なんかに組み伏せられるなんてな……。


「もう一度聞く。ここで何をしていた?」


「……お前には関係ねぇだろ」


淡々とした口調の低い声に、俺も出来るだけ冷静に返す。

再び俺を組み伏すソイツを見やれば、瞳と同じ紫がかった闇色の髪が瞳を覆い隠していて考えが読めない。






「そうか……」






"そうか"……?

その"そうか"は、諦めの意味が納得の意味か……。

しばらくして捻り上げられていた腕と共に、組み伏せられていた身体が自由になった。

訝しく思いながらも振り返ろうとした時……






「ならば……死ぬんだな」






低い呟きと首筋に感じる冷たい感触、遠くに銃声を聞きながら俺の意識は、そのまま闇に呑み込まれた――――……