永遠にとりあえず忠告した後――――……






あたしは永遠の時間も止め、ひとり屋上で風にあたっていた。


「はぁ……」


口からは自分でもどんな意味を含んでいるのか分からない溜め息が零れる。

あたし以外誰ひとりとして動いていない空間にいる自分は、周りから浮いた異質のもののように感じてしまう。

実際、時を自由自在に操れる時点で異質である事にはかわり無いんだけど……。






こんな事を考えてしまうあたしは、やっぱり情緒不安定なんだろうか……??






「あんなに真っ直ぐな瞳、久しぶりに見た気がするな……」


自分を見た永遠の瞳がとても澄んでいて……痛かった。

例え永遠の過去に何かあったとしても、きっとちゃんと克服してこれたんだろうな。






あたしはまだ、過去に縛られて克服出来ていないんだろうか……??






あたしは自分の思考を振り払うように、首を振った。


「ッ……。落ち着くために来たのに、これじゃ意味が無いじゃない」


雲ひとつ無い空を見上げれば、心の闇が露呈していく。

過去に縛られたくないと思いことは、過去の罪を償わなくてはならないあたしにとってはただの逃避。






そんな事を考えるのすら罪であるのだと、誰かが言った気がした。