佑衣のふんわりとした笑顔は
本当に落ちつく。

この二週間ずっと一人で帰っていたけど、
もうこれからは毎日二人で帰れるんだ。
それも、佑衣と。
そう思うと……
本当に涙が出るほど嬉しくて。
でもそんなに嬉しいなんてことを
佑衣に言うのも恥ずかしくて
私はひそかに喜びながらそっけない返事を返す。



「うん、帰ろっか」



そうして二人で教室を出た。
と、
なぜか目の前に立ちはだかっているのは担任の先生。


私達を交互に見ると、うん、
この子たちに間違いない、といった表情で頷き、


「こっちに来なさい」
そう言って歩き出した。



何が何だかよく分からないまま、
私達は早足の先生に必死でついていった。