「…………」


真由子の大きな声で、教室中がシーンとなった。




「……あっ、あれ?」


真由子が首を傾げて苦笑い。




「……ちょっと、アンタのせいでしらけたじゃない。どうすんのよ。この空気」


まったく、こっちまでイヤな空気になっちゃったじゃない。




「……え?私?」


「アンタ以外に誰が居んのよ」


「……だよね」




真由子が"はあ……"とため息を漏らす。




「大声出しすぎよ。声のボリュームを下げなさい。声のボリュームを」


まったく。真由子がイヤな空気にすると、私までイヤな空気になるからイヤなのよーっ。