私は深呼吸をすると、ケータイを取り出して真由子に電話を掛けた。




「もしもし……葉月?」

「うん。あのね……」


「どうしたの?」


「もうすぐ……陸の命日、だね」


「あっ……そうだね」


「今年も陸に逢いに行かなきゃ……ね」


「……うん」


「あのね真由子、今年は一人で行くよ」


「え?」


「……そろそろちゃんとケジメを付けたいの」


「ケジメ?」


「うん、ケジメ。……いつまでも過去に囚われてちゃイケないような気がするんだ」


「……そっか」


「だから今年は一人で行くよ。……ちゃんと、ケジメを付けたいから」


「……うん。わかった」