「昔から、可愛い、可愛いって言われてきました。
誰に似たのか、こんな女顔だし。
でも、僕は男だから、男らしくなりたい。
…格好良いって、言われたい。
い、今は無理だってわかってます!
でも、大きくなったら声変わりだってあるし、肩幅を広げるために水泳もしてます!
お腹の筋肉を割るために、知り合いのジムにも週一で通ってて…」

僕がわたわたと言うと君達は驚いたような顔からまたクスクスと笑い始めた。
…うぅ、恥ずかしい。


『それは、ゴメンね菅原くん。』

「え…?」

いきなりの謝罪の言葉に僕は驚いて顔を上げた。
君は、優しく微笑んでいた。
うわぁ…綺麗…。


『可愛いって言って、ゴメンね。
女だらけの生徒会に入れられて、女扱いされてるみたいで嫌だよね…?』