女の子はぷいっと顔を反らしてしまった。
僕が肩を落としていると綺麗な女の人が笑った。

「気にしなくていいよ。
沢村先輩もすぐに君を気に入る。」

くすり、と上品に笑う綺麗な女の人。
話し方がなんだか格好良いな…。

小さな、あ、ダメだ。
可愛らしい三年生は、沢村先輩というらしい。


「あの、沢村先輩?
すみませんでした。
あの、でも、三年生に見えなかったんですけど、でも、可愛いっていう意味で…。
決して、貶したとか、そういう意味ではないので、あの…
ごめんなさい…。」

反応してくれない沢村先輩を見て謝った。
触らぬ神に祟りなし、かな。
話してくれるようになったらその時に改めて謝ろうっと。
一人、心の中で決めていたら可愛い女の人がお腹を抱えて笑いだした。


「あはははっ!
悠紀、百面相ー!」