ぷつりと途切れた意識に、抗うすべはなくて。 気が付いたら、見覚えのある白い景色に包まれていた。 宿舎の医務室だ。 がばと跳ね起きて、あちこち痛む身体に思わず悲鳴が洩れた。 「気が付いたか」 声の主を確かめることもせず、意識が飛ぶ前に見た最後の光景を叫んだ。 「落下傘が……!」 その言葉だけで瞬時に理解したらしい。 僕の顔を覗き込む、おどおどとした顔に、嫌な予感がした。 「野田……」