放課後、龍生は
お腹を空かせた美音に
マックをご馳走していた。
美音はキスを
された事を黙っていた。
それが元でまた
事件が起こったら
大変だから。
平和が一番だ。
好きな人を巡っての
争いも嫌いで、
なるべく穏便に
済ませたいのだ。
自分だけが
傷つけば十分だ。
わざわざ他人を
巻き込む必要もなければ、
傷つけ悲しませる
必要もない。
「…うまいか?」
「うん。」
「そりゃ良かった。
でももうあいつとは
二度と関わるなよ。」
「解った…。」
美音は1人心の傷を
抱えたまま、言った。