放課後、柚子は2組に居る篠を拉致して、行きつけのファーストフード店に向かった。

いつも通り、ポテトと飲み物を頼み一番奥の席を陣取る。

柚子は座った私に、アイスケーキを渡して

『はい、珍しくおごりね』

そう言いながら、篠の横に座った。


篠は、

『私には??』

って聞いていたけど、柚子は無視して私に話しかけてきた。


「じゃあ、1から篠に説明しよっか」


そう促され、私は朝柚子に話した事と今日思った事を2人に話した。

一通り話し終わると、2人は少し間を置いた。

2人共なんか考えているみたいで、しばし沈黙が続いた。

この沈黙を先に破ったのは、柚子だった。


「立場って……そんなに大切?」


ボソッと言った柚子の手が、怒りで震えていた。


「私、真咲先生に言ってやろうか?」


篠も続けて、柚子の意見に乗っかった。


「ダ……ダメだから、絶対に!!!」


私は慌てて2人を制した。


「今そんな事言ったら、又先生を困らせちゃうし……

第一、先生は私を生徒としか見ていないんだから」


まくし立てるように柚子と篠に話した。


すると、柚子は意外な事を話してきた。