『今日は、君達の担任である最後の日だ。この仲間で担任を受け持つ事はもう無いからな。
本当に1年間ありがとう』


真咲先生は、みんなにそう言った。


今にも泣きそうな先生ファンや
かったるそうに聞いてる女子
下を向きながら無表情の男子


各自色々な思いが有るんだろう。


私は、複雑な気持ちで先生を見つめていた。


担任じゃなくなるかもしれない……


実はあんまり実感が無かった。

もう、先生に出席で名前を呼ばれてドキドキする事とか無くなるんだよね。


もしかしたら、先生と会えない日も有るかもしれない。

今まで当たり前の様な事が、2年生からは無くなるかもしれないんだもんね……



先生は、私を覚えていてくれるかな?



何だか悲しみが襲ってきた。

みんなの前だから泣かないけど、先生を見ている事は出来なかった。

先生が何か話しているのに、耳に入って来ないんだ。