『結果を放送します』

ドキドキ…

『男子…風瀬 夢遊(ムユウ)』

風瀬くんって、夢遊って名前なのか…すごい珍しい。

隣の風瀬くんは、ひたすらボーッとしている。

喜べばいいのに。

『……です。2名は明日、勝ち残った学年と1位を決めます。明日は、朝7時に会議室に集まるように。以上』


ん??

放送終わっちゃった?

女子誰だったんだろ〜

「じゃあ、代表者は決まった。明日は必ずここにくるように。解散」

高橋先生の合図で、皆はそそくさとでていった。

風瀬くんは、今だにボーッとしている。

「風瀬くん?選ばれてたね!!すごいねーっ」

あたしは感心したように、笑顔で風瀬くんを見た。

「???…でも、麻さ「ほんとすっごい!!モテるんだね♪あっ!またあしたねー」

あたしは1人で納得し、
ズビューーンと勢いよく帰った。

「アイツ…人の話聞けよな…」

風瀬くんが1人ポツンと呟いていたのを、勿論あたしは知らなかった。