「ねねっなんでここなの?」

は…?コイツ天然か?

俺が携帯折ったこと、覚えてねぇのかよ…

「だーかーらー…お前の携帯、俺が壊したから、弁償だよ。べんしょー…」

俺は、首に手をやる。

コレ、癖なんだよな…

「買ってくれるの??」

キラキラした目で、見つめてくる李衣を直視できなくて、

「あぁ…」

首をかきながら、そっぽを向いた。

「俺も買うから、ついで?」

一応こう言っといた。

本当になんとなくなんだけど。

「はやく選べ」

顎で指示する俺に、怪訝な顔をする。

「ん〜…颯くん何にすんの〜?」

颯…くん?

俺が反応すると、“しまった"というような、李衣の顔。