あたしは、颯の家の下の公園まで引っ張られた。
勿論、終始無言。

はぁ…あたし、やっぱダメかな…
別れなきゃなんないのかな…?

じわりと濡れそうになる瞳に、"堪えろ"と言い聞かせた。

「座ろう」

そう言った颯に、私は小さく俯きながら頷いた。

そこは、この公園や、颯のマンション全てを見渡せるベンチ。
小さくて、2人掛けだけど…なんだかあったかい。

……そんな…場所。

「…」

「…」

無言のままだ…
何か…話さなきゃ…

「なぁ、李衣…どうしたんだよ…」

先に切り出したのは颯だった。