【完】甘辛ダーリン絶好調♪


「だから…李衣の気持ちも、美代の気持ちも、踏みにじってたことに気付けなかった」

不意に、疾風は天井を向いた。

「ははっ…馬鹿だよなぁ…ほんと。…成長してない。立派な大人だっていうのに、心は子供のまま…」

「美代さんは…疾風に対してなんていったの?」

「美代は…俺に何も言わなかった。ただ“彼女に謝りたい"それしか言わなかった」

何それ。
つらすぎるポジションじゃん…美代さん…

「ありえない…なんでそのとき“美代は悪くない"っていわなかったの?」

「…いえなかったんだよ…俺がいえる立場じゃないって…思ったんだ。だから…俺は何もいわずに美代の部屋からでた」

はぁ?!

「ちょっと待って。同居してたわけ??」

「あぁ…」

「疾風…どんだけ悪い男なの?美代さんの気持ち…踏みにじってまた踏んでんじゃん」

「え……」