そしてそのまま、彼はあたしの携帯をボキッと……


あれ?ボキッ……?


「ああああああああっ!!!!!」


何なに?なんで携帯折れてんの?

「ん?」

そんな涼しい笑顔でごまかす気かよっ!!

「だって元カレから連絡きたらうぜぇじゃん?李衣は今から俺のだろ?」

……うっ…今のはちょっときた…ドキンとね…

でも携帯折ることないじゃんかよぉ〜

そして本心言えないなんて、あたしの小心者〜(泣)


「それに、コイツムカつくし…俺と同じ名前なんて…」

なんていったんだろ…
ボソボソ言うから、聞き取れない…

「へ?」

「買えばいいだろ?」

それをボソボソ言ってたのか……

「うへ〜い…」

「やる気のない返事すなっ!!」

「ひゃ〜い…」

「殺られてぇのか?」

「いえいえとんでもございませぬ」

あたしの変な返事に、彼は軽く微笑み、

「何語だよ」

あたしの前髪を、手でかきあげ、額にキスを落とした。

「キス…俺が上手くしてやるよ?覚悟しとけ〜」

彼はひらひら手をふり、立ち去った。



「ぅむむむむきぃ〜!!!///」

あたしは赤くなりながら額をおさえ、その場にうずくまった。

……心臓…破裂するかも…

ていうか…彼の名前はなんだ…?どこの誰だ…?

あたしが、もんもんと彼のことを考えていると、重大なことを思いだした。


……あっ………入学式っ!?!



結局あたしは入学式早々、担任からお説教の嵐。


………辛い…
そして神様は、いつもあたしにだけ閻魔様だ…(泣)