彼女は手に提げていた安そうな麦の鞄からいくつもの現像した写真を取り出した。 それを、わざとばらばらになるように俺に投げつける。 ――――目の前に青が広がる。 パラパラと舞う写真の一枚一枚にはひたすらに海と空。 それでも綺麗な景色とは思えない。 そして彼女は切り出す。 「わたしの写ってる写真・・・・・・・・・一枚もない!!」 彼女は泣き出してしまった。 膝から崩れ落ちて、たびたび俺の様子をうかがう。