「……起きねーなあ」


どんだけ寝てんだよ。




「……この寝顔、誰にも見せたくねーな」


奈々子の頭を撫でる。




すると―――


"ガラッ"と音を立てて、保健室の扉が開いた。




そして、保健室の中から聞こえてきたのは―――

梅村の、"桜井さーん?"という声だった。