「なあ奈々子……腹減んねー?」


「…………」


「おーい……奈々子?」

「……え?」




俯いていた顔を上げると、忍が私の顔を覗き込んでいた。




「どうした?」


忍が不思議そうに首を傾げる。




「あっ、ううん……なんでもない」


私はそう言うと、また俯いた。