俺はさらに足を早める。


一刻も早く鈴に会いたい。


鈴に伝えたい。


大好きだよって。

お前しかいないって。



裏門が近づくにつれ、ざわめきが聞こえてきた。


ここからでも見えるぐらいの、大きな人だかり。


俺は胸に不安を抱く。


…鈴に何かあったのではないか。


心配になった俺は、人だかりにダッシュで近づいた。