「…私が気づかないとでも思ってんの??」


ハァと麻理がため息混じりに言った。


『え??』

「さっき、泣きそうな顔してたくせに。」


一気にたまっていたものが溢れ出した。


やっぱり、麻理にはすべてお見通しなんだ。


あたしが泣きたかったのも、

誰かに聞いてもらいたかったのも。



あえて屋上じゃなくて、体育館裏を選んだのは麻理の優しさ。


ツンツンした態度の裏から出てるのは、麻理の愛情。


あたしは知らぬうちに、麻理に支えられてたんだ。