鈴side


「大丈夫??」


屋上から戻ってきた時の、麻理の第一声。


変なの。


いつもは廉関係のこと、全く興味ないくせに…。


あたしが弱ってる時だけは、こういうこと聞いてくるんだ。


そんな麻理の顔を見てたら泣きたくなった。


でも、ここでは泣けない。


クラスの人たちがたくさん見てるから。



「…鈴。行くよ。」


突然、腕を引っ張られた。


『え??』


行くって…。


どこに??


「人がいない所。」


麻理はそれだけ言うと、あたしの腕を掴んで走り出した。