でも、それは甘かったんだ。


いくら、

信じてても、
信頼してても、


言葉で伝えなくてはいけない時がある。


俺はそれに気づかなかったんだ。


…だからかな。


この鈴の笑顔がから笑いなんて知らずに、


安心しきってたんだ。




俺と鈴の座る空間。


いつもは数センチしかない。


でも今日はポッカリ空いていて。


まるで、


心の空間とも比例してるようだった。


俺の隣に吹き抜ける冷たい風が、すべてを物語っていた。