「本当にあたしと付き合わなくていいの??」

『いいよ。』

「後悔するかもよ。」


後悔なんて、しない。


鈴と一緒にいる限り。


「そう…。じゃあ、あたしにも考えがあるから。」

『考え??』

「うん。楽しみに待っててね。」


そう梨花子は不敵な笑みをもらすと、マンションから去っていった。



なんだったんだ??


俺の胸に不安がよぎる。


もしかしたら、俺は間違えを犯したのかもしれない。



――それでも。


もう二度と鈴を失いたくなかったんだ。