『ちゃんと、あたしを見てよ!!』


梨花子でもなく、

他の女の子でもない、


あたし自身を見て…。





一瞬、シーンとした食堂。


そんななか、あたしの手は何か暖かいものに包まれた。



『…??』


不思議に思って顔を上げる。



そして目の前に映ったのは、


他の誰でもない。


会いたくってたまらなかった、


廉の姿。



「鈴。ちょっとこっち来て。」


廉に腕を引かれる。


あたしは廉に引っ張られるがまま。


時間差で女の子たちの悲鳴があがった。