「理緒君!今日の英語の授業なんだけど…課題やってきた?」


「黎ったら失礼だよ!理緒君は、いつもきちんとやってくるんだから。ね?理緒君。」


私が教室に入るなり、理緒の席の方から、女の子たちのワントーン高い声が聞こえてきた。


まるで朝とは思えないくらいの盛り上がりっぷりだ。

席替えしてから、だいぶ経ったけど、毎朝同じくらいテンション高くて、すごいなぁ…。


理緒は、そんな女の子たちとは対照的に、何も喋らずにただ窓の外を眺めていた。