「包海、境内のところでちょっと歩くの止めて休もうか。」 「は…はい。そうですね…。」 綿あめをジッと見ていた由優は慌てて顔を上げた。 そういう仕草も可愛い。 人目も気にせず抱き締めたくなる。 彼氏だったら、そういうことも堂々と出来るのにな…。 由優の小さくて柔らかい手をギュッと強く握りながら、境内へと向かった。