馬鹿じゃない。 はずなのに…………………… 「あれー…? ここ、どうやって解くんだっけ…」 独り言が教室に響く。 時計の針の音だけが動いていて。 「あー。もー帰っちゃおうかなー」 「お前、こんなんもわからへんのん?」 関西弁で、突然聞こえた声。 顔をあげると、予想どおり琉唯がプリントを覗き込んでくる。